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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第27章 五条という家


257.

神社に初詣に行くために防寒対策をして悟と手を繋いで外へ。背後から「いってらっしゃいませ」と複数の声を受けて出発した。

……先程、悟の両親と初めて対面した。
部屋に私とふたりだけでも毎日が騒がしい、賑やかな悟の生産元だからもしや……と不安になりながら初対面の為に部屋に向かって。
どうしよう…賑やかしファミリー三名に対し、私って。ツッコミ疲れで胃潰瘍にでもなっちゃわない?緊張しながら悟の一歩後ろを着いていき廊下を進み……その運命の一室へ。
「おひさ~」と言う悟の入った部屋にはキリリとした夫婦が先に座って待っていて私は固唾を飲み、挨拶やら悟のいつもの調子を聞いて…。

会ってふたりが口を開く時まで、軽薄な中年夫婦をイメージをしていたけれどそれは杞憂で。彼の両親は想像を裏切るまともな人達だった。
むしろ、真面目というか流石彼の居ない間五条家という家を取り仕切っているだけはある。五条家の現当主は悟だけれど、この家で日々を過ごしてるわけじゃない。主に高専の敷地内の寮で私と同棲してるか、都内のマンションの部屋に居るか……少なくても、悟はこの家に半年以上は帰っていないと思う(任務とかの合間に立ち寄るくらいはありそうだけど)

彼の言う"うるさい"というのは、人のストレスを貯める原因を作る達人…、やんちゃ坊主な悟を少しでもまともに育てようと躾するために指導していたからであって、私が聞いててうるさいの部類には入らないもの。ウンウン…苦労が分かるよ……と同感すらした。やっぱり彼は性格以外を神に与えられたんだ、と口には出さずとも改めて実感したわ。
挨拶の後は現在私達はどういう状況であるか(悟は教師、私は春から高専に務めるという話等)を話して。
家柄についてを話を聞くに禪院家のようにどうこう言われるかと思ったけれど、特に厳しい事は言われる事はなく。
言われてない事を悟が「孫は期待しといて!」と宣言してたので机の下で小突いといた。

ある程度緊張も解れ会話を弾んだ所で昼餉の時間。
正月、という事で重箱のおせちを松竹梅の三名や他の女性達が運び並べた食物の宝石箱みたいな豪勢な机の上。実家でも父方の祖母の家でも、ここまで豪華なものは食べたことがなかった。もはや料亭にでも居るのでは?といっても良いくらいに芸術的な料理の他、昼から軽めの飲酒などもさせてもらって。
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