第26章 だから師走というんです
私の首筋にそっと顔を埋めてピチャリ、と音を立ててぬるりとした舌が這って。ぞくっ、としたけれどただクリームを舐めただけなんだし。
……ただクリーム跳ねにしてはしつこく舌が這い、ちゅう、と吸い付いていて……。
やんわりと密着する彼を剥がそうと両手で胸を押すも離れる事は無く、より面白がって続けられていた。じわじわと昂ぶる夜の気配。お腹が空けば食事を。満たされてしまえば次の欲がまだ満たされてないと欲しがりだす。
少し熱に浮かされながら、もはやクリームなんて跳ねてない場所に吸い付いて痕を残してる彼の胸をもう一度押した。
『さとる、ちょっとまだ駄目……っ』
「……ハルカ……一気にしたくなっちゃった。僕、今夜は待てが出来ないかな。多分、長丁場。これ以上理性がトぶ前にさ、お風呂入ったりして準備を済ませたいな……?」
吐息が濡らされた肌に掛かって、素肌がその風で感じてしまい、ぶるりと震えて。
……腰がちょっと砕けそう。うんうんと彼に頷いて返事をすると、悟はようやく離れる。
何をする、なんてお互い話して居ないのに急ぐように食品をしまったり、洗い物をそれぞれが済ませていき、そのある意味では今夜のメインイベントへと用意を進めていった。