第25章 気分はホワイト、時々ブルー
いくつかリストアップしてたものから削ぎ落としていくように除外されていって、サイズの調整、小物のチェックなどを済ませて。後は23日に撮影をするという事で話をつけてきた。
私服に着替えて車に乗り込むといつもよりも機嫌が良さげな悟。鼻歌まじりにハンドルを握ってる。
『当日天気がいいと良いね!写真撮る所ってステンドグラスが有名な所なんでしょ?』
「ん?そうそう!それをバックに撮るんだよ。本番の式は別の場所だけど雰囲気も楽しんでこうね!」
『ん、そうだね!悟のタキシード楽しみだなー…さっさと決めて見せてくれないんだもん、なんで見せてくれないのさ?』
私も見たかったのにさ!
悟はこちらに顔を向けばちん!とお得意のウインクをしながら「お楽しみは当日で~!」といって買い物へと発車して。
さっきまで居た会場、いつの間にか居なくなった、と思ったら「決めてきたよー」だもん。私のは見ておいて自分が見せぬとは何事か?当日じーっと見てやるもんねっ!
前撮りはわくわくしてる。だって悟と一緒だし。けれども前撮りではなく本番の式に関しては少し不安があった。
禪院家にはほとんどの人に否定されてる。そのせいもあって当日上手くいくのか分からない。
それに私はまだ悟の両親にも会ってない。未だ五条家に行っていない状態で籍を入れ、あらゆる事を進めてる。悟自身が現当主という事もあるんだろうけれど……。
しきたりだとかそういうの全く分からないしなあ……。
ビシバシ厳しかったらどうしよう?他にも仕えてる人とかに後ろ指指されたりとか?……変に頭きて何だコラ、と胸ぐらを掴まないようにしなきゃ。
期待と不安の中で私達は大事な用事を済ませて、華やぐ街中へと走り出した。