第24章 ハロー、ニューワールド
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久しぶりの学校も終わりに近付けば放課後となる。じゃあね、と明日を約束をしながらクラスメイト達と別れ、着替えるために私と悟は部屋へ一度向かった。
で、出掛ける準備と買う物をメモして悟と車庫へと向かう。たくさん買い物をするし、どうせなら外で今日は食べようか、とふたりで決めて。
出掛けると決めたら、気付けばまだ冬の服を私は買い揃えて無くて少し薄着で。頑張っても秋くらいの服、そりゃあそうだ。冬に向けての準備をすることなく医務室で眠り続けていたのだし。
寒さ対策として悟の上着を借りて羽織り、そして「これもしときな、」とマフラーを首に巻かれて車の助手席へと乗り込んだ。
あのキャンプの時のペーパーっぷりが嘘みたいに普通に運転してる所をみると最近も悟が運転したのかもしれない。安全運転でハラハラすることなく、安心してハンドルを任せる事が出来る。
サングラスをしてハンドルを握る悟がちら、とたまに私を見ながら運転をしてる。
「任務とオマエの事でいっぱいで冬服の事、ぜーんぜん頭になかったなー」
『ん、何着かあったかいの買いたいね。ふわふわなあったかいスリッパとかも』
「あーわかる。朝とかヤだよねえ~、つま先着けた瞬間からベッドに戻りたくなる」
わかるわかる、と目的地に行くまでに季節感の話をしていく。
外はだいぶ、空から日が遠ざかって暗くてキンキンに冷たい外気。車内の暖房が車から出たくない!って気にさせる。
『冬は寒いからヤだよねぇ…』
「でもふたりならいつでも温まれるよね!」
やけに嬉しそうなのは今、ラブホを通り過ぎたからか…?とまじまじとその横顔を見る。
にこにことした悟はちら、と私をまた見て、
「寒い街中でも手を繋げば暖かいし、寒けりゃお互いに抱きしめあえば身も心もぽかぽかだよ?」
『アッピュアな事言ってたんだ、私てっきりラブホ前だったから下ネタかと……』
「ん~?帰りに温まる運動していきたいのかな~?僕はいつだって歓迎なんだけど~?」