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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第24章 ハロー、ニューワールド


234.

ぐぎぎぎぎぎ…、と歯を食いしばり真希の絞め技…コブラツイストで落ちそうになりながらも、右肩から先は真希の背後…、右手で真希の背をばしばしと叩いて僅かながらの抵抗をする。
……これ、力具合が調整されてるんだよね?私の体、バラバラにならない?動かない方向へと関節を固められてる故に人体構造に不安になってる。

「ったく!お前は!何回ドジをかませば済むんだっ!」
『ず、び、ば…せーーんっ!』
「謝れば済む問題じゃあねぇーんだよ、この社会人めっ!年上ならしっかりしろっ!」
『…ッ!……~~っ(はい、最もです!)』

流石の天与呪縛。抵抗せども鋼のように硬くビクともしない。以前はもっと動けたハズだけど、それは日々の訓練が出来ず眠り続けた事で技術も筋力も落ちてるという実感。
堂々たる様子でパンダが、そしておどおどとした乙骨が駆け寄ってくる。

「真希さん!ストップ、ストーップ!」
「オイオイ本当に逝っちまうだろ、そこまでにしとけ」

腕から乙骨が引き剥がされてようやくの解放タイム。あちこちが痛い、マジで痛い。

『ギブ……っ』

ぜぇぜぇと呼吸を荒げて冷たい地べたに這いつくばる。いくら悟が私の体をいつ起きても良いように、と動かしていたとしてもほぼ毎日体術を極める真希には叶わず。元々差があったものがもっと引き離された実力で。

「ここに居ると真希にケツを追撃されかねないからな、俺が安全地帯まで運んどく」
「うん、よろしく」

にこ、と笑う乙骨がパンダに向かえばパンダは私の側でちょっとかがむと「失礼、」と言って動きやすい運動着の首根っこを掴む。
犬や猫の運搬方法みたいな状態だろ…客観的に見れば。そのまま左右にぷらぷらと揺らされ、夏は木陰が気持ち良く、今では季節故に木の葉を全て落とした木の側、コンクリートの階段に私を降ろした。
私を締め上げた後の真希の次の対戦相手はパンダらしい。パンダと真希がやりあってるのを見て、ふう、と一息つく。その対戦している位置から少し離れた場所では乙骨が狗巻に何か話しかけられている。直ぐ側にはパンダ&真希が組み手をしてるのに構わず雑談、巻き込まれそうな瞬間には最低限の動きで避ける。目でそう追う事もなく。いやあ…、慣れって凄いんだなあ、と息を整えながら私達は見学をしていた。
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