第24章 ハロー、ニューワールド
生暖かい視線を受け取りつつ鞄を置き、ようやく席へと座る。久しぶりのこの雰囲気に少し落ち着く。そして、これがあと僅かな学生生活なのだと思うと精一杯、頑張ろうって思えるよ。
机に触れてそう思っていれば「ハルカー、」と虎杖に話しかけられて私は虎杖の居る席を向くと、ちょっと身を乗り出した虎杖がわくわくとした表情で話しかけていた。
「なーなー、ハルカは死んだ時どんな感じだったん?俺は宿儺んとこ」
『ん?私は死んだ一族の居る領域ー』
「あんたらゾンビあるあるしないでくんない?なんでこのクラスの二分の一が死んでからの蘇りしてんのよ……」
呆れてる野薔薇の言葉を最後に、乾いたパンパン!という手を鳴らす音。悟が手を叩いて前方へと注意を向けていた。そしてにこ、と笑う悟は「はーい、私語はここまで!朝礼するよー!」という元気な号令が掛かる。
しっかりと教師モードをしてる悟から今日の予定が知らされて、午後に体術があると聞かされ……。
あ、これはヤバイかも。
──先輩達からのリンチの気配を察知
……朝礼、終わったらいち早く連絡を入れておこう。でないと野薔薇でいう緩いエルボー以上の何かをされる。特に真希に。便乗して狗巻とパンダにも。多分、乙骨はブレーキ役をしてくれると思う、彼までエルボー以上の何かをしたらおしまいだ!
二年の先輩達に生き返りましたって連絡を終わらせたらひとまずはこっちを中心に活動してる呪術師に、そして京都のお世話になった人達に連絡を入れないと。京都に行く機会が訪れた時にいち早く連絡入れろ、と言われかねない。
……さて、こっちの先輩になんて連絡を入れようかな。どういうメッセージを入れるか考えながら、朝からとても機嫌の良さそうな悟を手を振って任務へと見送ってから、私の残り少ない学校生活を再開した。