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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第24章 ハロー、ニューワールド


「呪骸をハルカに付けとくのが適切だったな」
「まあ、そうね……トラブルが重なってのことだしねえ…、そういうのも今後考えないと同じことが起こりうる。似たような現場に行くような時、術師の待機他、呪骸をハルカに付けて貰えないか学長に頼んでみる」
「それが良いな。特に近年のハロウィン期間の呪いの発生率と被害報告が多いんだから、任務なくても常に呼び込むようなハルカには必要でしょ。ちゃんと学長にあんたから掛け合いな」

うんうん、と頷きあってるのを見、そろそろベッドから私も降りよう、と足を床へと降ろす。私の素足が冷たい床に触れてそこではっとした。
私が死んだ、いや倒れたのは京都の駅構内。病院に行ったりここに来たりと場所が移動してるし、その移動は自分の足で移動してるんじゃない。つまりは履くものがない。床をじっとどれだけ見ても私の履き慣れた靴はおろか、サンダルとかも無く。
その瞬間に悟を見たら彼はふっ、と笑ってる。

「お待ちかね、お姫様抱っこタイムかな?」
『……靴、ないからサンダルでもあれば』
「お姫様抱っこタイムだよね?」
『ぐっ…、サンダルじゃなくても良い、スリッパとか幼少期にやった空ティッシュ箱ふたつ、最悪素足で、』
「お姫様抱っこだろ、素直に僕にされなさいよ?ティッシュ箱アレはないわー、アレやるとくるぶしに当たってめっちゃ痛くなるしねえ」

ちら、と硝子を見ると呆れた表情をしつつクス、と鼻で笑われる。

「眠ってる間ずっと五条があんたの世話してたんだ。当然荷物は大体こいつが管理してるからここには無いよ?意識もなけりゃこっちで履物も用意しないしね……だからついでに運んでもらえ」
「はい!というワケで!」

ずぼっ!と悟がベッドから座りながら足を降ろす私の膝下に片腕を。もう片手で背を支える。
そのままに「よっ、」と悟側に引き寄せられて持ち上がる体。私は悟に身を任せ、きゅっと両手を縮こませて抱き上げてる悟を見た。にこ、と優しく微笑まれて私もにこ、と返して。
……元気そうなフリしてるけどどこか疲れてるのは分かる。せっかくの悟の誕生日だっていうのに何も用意してあげられてないや……。
私から硝子を向く悟。私も横を向いて硝子の方を見た。
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