第22章 キミは蜘蛛の巣に掛かった蝶

『はぁっ…ああ！だめぇっ……！やん、ぁっ…、』
｢キッツぅ…っ！はぁ、ハルカ…っ、イイね、きもちい、最高に気持ち良いよ、ハルカ…っ！もっと、もっとオマエの奥を知りたいんだけど…っ！｣

押してた手を掴んで背へと回させ、ぐちゅ、ぶちゅ、と濡れた音を立てて長めのストロークからより小刻みに激しく、彼は腰を前後に使って最奥に何度も先端を叩きつける。
気持ちよくてさっきのような抵抗をしてる場合じゃない。頭の中がまっさらになるくらい、馬鹿になるまで私も快楽を受け入れると決めると背に回した手で振り落とされないようにって、離れないようにって爪を立てる。
目の前で真剣で、顔を赤くしながら息を切らせ夢中な視線と私の視線が合った。
こんなに激しいえっちの中で見つめ合うなんてちょっと恥ずかしいな、と一瞬思った所で快感がそんな羞恥心を消し去る。

『あっ…はぁあ、あぅ……んっ！い、ちゃう、さとる、私…っ！』

｢ハルカ、んっ……はぁ、僕も、そろそろイク、からぁ…っ！一緒に、今日は一緒にイこっ、ハルカ！｣

頭がどうにかしそうなくらいに強い快楽の波が襲おうとして。何度も中を行き来する悟を強く、逃げられないくらいに内側からぎゅうっと抱きしめて。
彼はくぐもった声と荒い呼吸を。私は声にならない声で、息を数秒止めて、まるで水から上がったみたいに酸素を必死に取り入れようと呼吸を再開して。私も彼もタイミングは同じとしても、それぞれ違う律動でびくびくと何度もイく。
とても薄いゴム越しで繋がったまま、しっかりと抱き合って私の中でお互いの今、気持ち良い状態が終わるのを待ってる。

声にならない声を上げる口を悟が塞ぎ、ばり、と背に回した手で悟をひっかきながら、この夜の最初の絶頂を迎えた。