第22章 キミは蜘蛛の巣に掛かった蝶
ふっ、と笑みを浮かべた彼は顔を近付けて来る。キスする寸前で近付くのがとまって、眼前の青をしっかりと見せつけられた。
「何度だって言うよ。ハルカとこういう関係になれて良かった。初恋は実らないって言うけれど僕の初恋はオマエ。……ククッ、なーにがジンクス、だよ、ちゃんとハルカと一緒になれちゃったもんね」
かぷ、と優しく食らいつく白銀の狼。舌が絡む、負けじと絡ませる。口内を荒らす、荒らし返そうにも力及ばず。巧みな動きで攻め立てていく。
今夜も始まる、と期待して心臓が激しく鼓動を撃った。
『んんっ……ぁ…、さと、』
「………んっ、ハルカ……、はぁ、ハルカ…っ!」
覆いかぶさる悟はがっちり片手で顎を掴んでる。見えない場所に這わされる手、その手は優しく胸を触れ、撫でて揉む。
ふふ、と悟は小さく笑って指先で胸の先端を摘んで軽めにつまみ、くすぐるように捻ってる。
『……あっ!』
「あはっ!ハルカ、きもちい?気持ちでしょ、ねえ……?すっごいとろとろの顔してるよ、ハルカっ……、はぁっ、」
『んっ、きもちい、』
「よかった、っじゃあ…、オマエの一番気持ち良い場所も良くしてあげる…、」
にこ、と笑った悟は視界から下がっていく。揉み、刺激してた胸のもう片方の先端に鼻先が当たって、そのまま濡れて細かな動きをする舌が胸の先端部分を執拗に…いじめるように攻撃されてる。
肩で呼吸をしながら、そのふわふわした髪を撫で、首近くのザリザリとした、ツーブロックの短い毛の部分を撫でる。その瞬間から柔らかく、熱い口内できつくない程度に吸われながら舌先で愛でられていた。
『やっ、ぁっ……!』
ちゅ…ちゅっ!と時々リップ音を立てて乳児のように夢中になって吸ってる。決して乱暴な痛いほどの吸い付きじゃなくて身体を想ったソフトに、そして気持ち良いって感じるような刺激。
空いた手が脇腹をさすり、お腹をゆっくりとさすってる。