第20章 星空の下で愛を語らう
ぷくっと両頬をふくらませる悟。
いくら薬を飲んでるったって中に出されたものはしばらく生存してるし、悟ならめちゃめちゃタフそうだからもはやチキンレース。毎度生理が来るのが学生生活がまだ続く保証。
……もしも授かったって事になってもそれはそれでおめでたい。良い事だけれどさあ…。
ここ最近、一般教養の座学だけが明らかに減らされているけどいつそれすらも更なる変化を遂げるか分からない。多分、悟がこっそり調整してんだって分かってる、一度学校を出てるならその時間をそのうち医務室なり事務なり即戦力になるように経験を積ませるだとかそういう理由でさ。それならまだ良いけど…。
いつかは呪術に関しても、任務に関しても遠ざけてくる可能性もある。そっちは嫌だ、最近になって知った新たな分野を遠ざけられる事は。せめてそういう事態になったとしてもまだ学生としてありたい。学ぶ機会を彼に取り上げられたくはない。
残念そうな表情の悟。そんな顔をされましても…。
「……めっちゃ排卵日に警戒してらあ」
『当たり前じゃん。私は学生、成人しててもまだ呪術に関してはひよっこだかんね?生徒から学びの機会を奪いたいの?"先生"?』
この人先生なんですけど、それ分かってるのかな?と明らかに胸を見ているので腕を組みながら隠す。今はお預けです。お話をしましょうね。
「もしもお腹にデキちゃったら安全な家庭に入って…って、オマエにとっても良い事なんだけれどなー」
『……まだ私は学生でありたいって話を言ってんの。私は母さんに見ることや呪術に関してを遠ざけられてた分、呪術に関しての知識とか経験が足りないの』
それ、分かってるはずなんだけどな?
悟は頬を膨らませて拗ねてる。
「ちぇー…僕はいつだってハルカとの子供、欲しいと思ってるんだけどなー」
『…私がやらかすか卒業したらね』