第20章 星空の下で愛を語らう
時間を忘れる為の時間がまだある。その時間を全てセックスに使うのはどうかと思うんですけど?キャンプっていうよりもはや移動式ラブホじゃねえか。
身振り手振りであれもある、これもあると悟を落ち着かせようとする間に最後の砦であるボクサーパンツがペイッ、と取り払われ、こちらを向いてる臨戦状態のモノ、ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲。こうなっていたらどうしようもない。何を言っても勃ったものは降参なんてしないだろうし。
やたらと自信満々な悟がドヤ顔で自身を親指で指してる。
「大丈夫、これからテントの中でハルカの事を星のすぐ近くまでトばすし、薪を燃やすよりももっと熱い事させてあげるから」
『アウトドアじゃなくてインドア競技でしょ!』
「んもう、上手い事いっちゃってー座布団一枚っ!」
くすくす笑う悟。それだったらいつもしてんじゃん、と私は文句を言いながらも脱がされる前に脱ぎ始めとく。
興奮気味の悟に脱ぐのを任せると下手したら下着をゴリラパワーで引きちぎる事だってある。ノーパンノーブラは嫌だし。
寝袋のチャックを下げ、そして広げて箱ティッシュを置いたりと、いかにもここでします!というフィールド作りを私がツッコんでる隙に既に済ませているし。
私の言葉に悟は首を傾げた。
「え?インドアをアウトドアにしたい?まあ周辺に誰も居ないしねー、外で素っ裸、野生的に原始人みたいに立ちバック&駅弁でアウトドアなえっちっていうのも、」
『ぜーったいそういうのしないからっ!』
ホックを外しながら悟の提案にべっ、と舌を出して拒絶しとく。一度でもそういうの許したら野外でヤるって定番化される…!
「えー?」と残念がる悟の声を聞きながら、リュックサックの底からコンドームの箱を取り出して悟にぽいっ、と投げた。
『ほら、これしてよね』
ぽすっ、と広げた寝袋の上に落ちた真新しい箱。それを彼は片手で持ち、きょとんとしてる。
「……は?すんの?せっかくのキャンプだよ?盛り上がりに欠けない?」
『し・ろ。別に今日が特別ってワケじゃないってなわけで一箱持ってきたの。そもそも普段からしたいんだけれど、』