第20章 星空の下で愛を語らう
「最低で結構、てか聞いて、大変だったの!ハルカ、聞いて聞いて?お風呂入ってる時に腕とか触るじゃん?その時のぬるぬる!
えっちする時のハルカの感じちゃって濡らしてるぬるぬるに似てるなー…なんて考えたら僕さ、お風呂で半勃ち状態になってさ!おじさんたちに変な目で見られないように、フルボにならないように必死に耐えてたの!偉いでしょ?」
『略すな略すな。てか、真面目に一言一句聞いて損したわ』
どれだけ興奮してるんだ、中学生か、と呆れつつ到着したのは今晩止まるテント前。
テントに戻ってファスナーを空け広げ、中のランタンを着けて。ふたりテントに入った後はきっちりファスナーを締める。
『ランタン、テントの骨組みにぶら下げる?』
テント内を良く照らせる照明。私が手に持った状態で悟に聞くと彼は首を横に振って、床…、マットの端を指差した。
「手元で消せる様に下に置こうな。消したくなる時には立ち上がりたくなくなってるだろうし」
そう悟に言われて明るくテント内を照らすランタンをテントの隅に置いた。いつもと違うムードにどきどきするのは布一枚で隔てられた外だからか、期待してるからか。きゅっと口を結んで携帯を手に、持ってきたモバイルバッテリーを探す。黙ってそわそわしてたらきっと、早くしたいの?なんて笑われる。いくらなんでももう少し夜のアウトドアを楽しむはずだしね…今の時間なら星空も良く見えるだろうし。
モバイルバッテリーに携帯を繋いで、明日何時に起きようかな、朝食はホットサンドだったなー、とアラームを設定しているとばさ、ばさ、という音に悟の方向を見た。
既に筋肉質な上半身を晒して、ズボンのベルトをカチャカチャやってる。さっきの音は服を脱いでテント内に服を落とした音。
えっ…ちょっと待って、戻って速攻すんの?固まって目の前での全裸への過程を進めてく行動を見てると悟と目が合ってしまった。ちょっと不満そうな顔。
「ほら、早く脱ぐ!それとも僕に脱がされたいの?」
『戻ってきたばかりだよ?星見たり軽く薪をちょっと燃やして過ごしたりさー…キャンプっていうアウトドアの醍醐味をするんじゃ、』