第20章 星空の下で愛を語らう
私の手首を緩く掴んで降ろす悟。
掴まれたまま、手を繋いだようなままにその手をじっと見るように伏せられた睫毛。ちょっと下唇を出してなんか考えてる。
「うーん……じゃあさ。バーベキューとか焼き肉とかその辺どう?ただ肉焼くよりは色んな種類食べられて良いし。用意する食材は多いけれどなんかその方が良くない?」
『ん、賛成。悟が好きそうなマシュマロも焼く?』
うん!と元気よく頷く悟。炭火焼きするんだったら定番かな、と後はチョコがけのクッキーも買っていこう。焼いたマシュマロをダブルで挟むとすっごく美味しいから、きっと悟も満足でしょうし。
色々と提案をしていって当日までに届くレンタル品、それまでに買っておく小物、当日買っていく物をリスト化していった。
ちょっと急な提案ではあったけれど急に湧き上がるワクワク感。そうそう、友達との旅行とか、計画してる時ってすっごく楽しかったんだよね。
何時間か悟と計画して話し込んでいれば当日がものすごく楽しみになってくる。例え任務のついででもさ…?
……週末早くこないかなあ…!
携帯を覗く悟は、一瞬黙って充電器に差し込み始めた。
「さっ、ある程度決まったことだし本日の仲良しタイムに移ろっか?」
ずいっ、と私に身を乗り出すように迫る悟。
明日の準備は色々と済ませてあるから、確かにすぐにでもベッドに倒れ込んで始めても良いのだけれど。
へらっ…とちょっと引き笑いしつつ手で、迫りくる悟の胸元を軽く押す。
『あのさー…思ったんだけれど。キャンプの時は……しないよね?』
建物じゃなくて撥水性のある布が見えないようになってるとはいえ、外。しかも他のお客さんだっているでしょうし。音とか声とかどうするんだって話。まさかキャンプしてまではしないだろ、と私はしない方向でお願いしたかったんだけど。
きょとんとした彼は当たり前と言わんばかりに。私に何言ってんの?と言わずとも表情に出してる。
「え?するよ?野外だしプチ青姦気分でえっち出来るなんてサイコーでしょ?」
『……えっ?』