第19章 アフター・ダンスパーティー
それを思い出しながら目の前の覆いかぶさる彼を見上げる。悟は少し微笑んで抜ききらない、まだ繋がったままの腰をゆっくりと私へと近付けた。
「んー?それも良いけど。白とかお色直ししたウエディングドレスのオマエや白無垢姿のオマエをこーんな風に僕色に染めたいのよ」
ズズッ、と奥へ熱いモノが入り込む。一度出入りをしたから挿入はとてもスムーズで。
悟は目を細め、舌なめずりをした。それでも消えない私の口紅に少しだけ私だけのひとだって独り占めしてる気分でぞくぞくする。
「……お話はここまで。今日はいっぱい愛してあげるからハルカが気絶するまで……朝までしようか?」
オオカミに見つかった野うさぎの気持ちが分かりそうなくらいにぞくっ、とする程にギラつく獣のような視線。こうなってしまったらそれは有言実行される未来が見える。
笑ってどうにか避けられる問題じゃないんだけれど。思わず笑った……苦笑いを。
『明日、普通に学校なんだけどなあ……?』
「そんなの知らない、オマエがこんなに魅力的なのが敗因です」
腰ごと身体を揺するようにピストンが始まる。しっかりと奥深くまでを行き来してる、奥から掻き出すような動き。ゆっくりだった動きは少しずつ速度を上げてるようで、それに合わせて呼吸も乱れていく私達。
甘い痺れにどうにかなりそうで、悟の背に回す腕。皮肉にも今夜のセックスはベッドの上で踊ってるかのような激しいものになってしまった。
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「んっ、もうちょっと出るから…、全部オマエん中で受け止めて…っ」
気絶だか寝落ちだか良く分からないくらいにふわふわした頭。中でかなり勢いの落ちた脈打つ悟のペニスがびく、と吐き出していた。
『も、駄目……むりぃ…』
汗だくの腹筋に手を触れて押す、どこにそんな体力残ってたの?最後まで少ないとは言えよく出せたね?という驚き。
その悟の元気に釣り合わない私の体力も限界をとっくに迎えていた。
ずるりと引き抜かれて、ようやく昨晩からの性行為からの解放にほっとした。