第19章 アフター・ダンスパーティー
「クククッ、触んなくても透明でぬるぬるしてんの分かるんだけど?超濡らしてんじゃん」
『そういう事っ、言わないで……』
そんなの今更じゃん。こういう気持ち良いって事を教え込んだのは彼、悟だし。だからそんな状況でしっかりと愛され続けた身体が彼に触れられて興奮しないわけがない。
ニヤリと笑う彼は自身の下半身を片手で向きを固定させながら私の下半身に押し当て、ぬぬっ…と先端を挿れ始める。
「待たせたね、ハルカ。タンゴでもワルツでもない、セックスってダンスをしよっか!」
『モロじゃん、ダンスじゃないでしょ…』
私に覆いかぶさり、腰で中へと押し進めて中へと入ってくる。
素肌じゃない、互いに服を着た状態。それが新鮮で、ついこの前もこの服で(クリーニングその後に掛けたんだけれど)散々に抱き潰してきた悟だけれど、今回は悟だけじゃなくて私もドレスを着てる。
『……結構、あっついね…』
「ん、もっと激しくするから熱くなるよ。ハルカ、僕のシャツのボタンあと2つ外して」
ゆっくりと腰を沈めながらの悟。グレーのストライプのシャツ、充分に首元はボタンが外されて緩めてあるけれどご希望通り2つ外す。鍛えられた体がしっかりと見える、胸元が全開になる状態で悟はふぅー…と息を吐き「ありがと、」と私に軽くキスをした。
「呪術師の交流パーティーだからドレスコードが皆喪服みたいな黒だけど。鮮やかなドレスのオマエも見たかったなー…」
ぐっ、と奥である事を確かめるようにひと突きをして、するすると抜かれていくペニス。
私の両手を押さえつけるかのように、グローブをした悟の手が私のそれぞれの手をしっかりと指を絡ませるように握りしめた。ハーフグローブからはみ出てる手の甲が私の手の甲に触れて、熱っぽくて汗ばんで。手の中でも私の汗と交わってる。
……鮮やかなドレス、といったら実家にあるもの、かな。
『実家から持ってくる?あまり良い作りってワケじゃない、悟のいうカタギ…一般向けのパーティードレスだけど』
今ちょっと脱がされ掛けなドレスよりは作りは良くはない。ちょっとぶかぶかしてる、型に合わせて量産されたドレス。それでもちょっとふんわりとして清楚な春みたいなパーティードレスだった。