第4章 居候
時は同じくして、夕方の午後17時30分ごろ。
スバルの元の世界では学校が終わってすぐにるい(めるり)が捜索に当たっていた。
すぐに夢魔が出現した為、制服での急行となったのでマスコットの猫は置いてきてきた。
上には高速道路が走っている駐車場に、めるりの探していたものがいた。
スバルと退治した時と似たような大きさで、他の夢魔と少し様子の違う個体。
「やっと会えためる・・・。さあ、スバルをこっちの世界に返してもらうから・・・!」
同時刻、スバルの居る世界。
帰宅してきた新羅と少し早めの夕飯を取るとセルティが帰宅し、次に静雄がやってきた。
「ありがとうございました・・・」
深く頭を下げることができないのでコクンと頭を下げる。
新羅は湿布などを入れたカバンを静雄に手渡すと「お礼を言うべきは君じゃないから大丈夫だよ」と笑う。
「数日に一度はおいで。怪我の様子を確認するから」
電話番号とメールのアドレスが書かれたメモもカバンに入れた。するとセルティが『これ、良かったら参加してみて』と謎のアドレスが書かれたメモも入れてきた。
「これは・・・?」
スバルがアドレスについて聞くと『知らない土地で不安なのわかるから。少しでも力になれるかもしれないものだよ。多分、悪い人達じゃないから』と教えてくれる。
なんのこっちゃだったが、セルティがそういうなら何かあるのだろうと新羅の番号と共にしまう。
「じゃあいくか」
そういうと静雄はスバルに背を向けて「ほら」としゃがむ。
「え・・・?」
まさかと思いながら固まっているとスバルの予想は的中する。
「えって、お前脚まだ良くねえだろ。だからほら。これくらいはしねえとな」
やはり、背負ってやるから乗れとのことのようだ。
しかし女子高生が成人男性にスカートで背合われるのはどうかと思い新羅とセルティの顔を交互に見てしまう。
セルティの表情がわからないが、恐らく新羅と同じく微妙な顔をしている。
だが上手いこと道路を歩き続けられるかと言われると自身はないのでスバルは覚悟を決めることにした。
「じゃ、じゃあ失礼します・・・」
ノシッ・・・