第48章 現実ともう一度の初めて
「俺の周りの奴らは、同じ認識だったけど。」
胡散臭いって認識されてるって・・・どうなんだろう?
「あ、もう考えるのなし。」
「えっ?どうして?」
「俺が妬く以外に理由なんてない。それとも何?嫉妬させて、もっと執着されたいとか?」
私は首を振った。
「フフ、そういう反応も同じなんだな。可愛い。でも、俺の執着ってよく分かってるよね?現実では、もっと凄いことになるかもしれないから気を付けて。」
理由は聞かない方がいい。
「理由聞かないってことは、俺のこと分かってるってことだよね。ってことで・・・覚悟してて?」
一つ聞きたかったこと。理人は料理をするのだろか?
「料理?まぁ、自炊してるからそれなりには。あぁ、ゲームの中でのものくらいなら作ることは出来るよ。莉亜は?」
「私も同じくらいかな。」
「それは楽しみ。で、家庭菜園とか?」
「それなりに・・・。」
ベランダには、ハーブや季節の野菜は栽培している。私も自炊しているから、生活の為にが大きいところだし、元々、栽培することが好きだった。
「今度、見せて。」
「うん。」
お互いの認識と相互理解を深め、夕方になった。
「そろそろ帰るよ。」
「明後日、予定ある?無いなら、ウチに泊りにおいで。」
私は、固まってしまった。ゲームでは一緒に暮らしていた。でも、今は現実だ。そんな気軽に泊るって・・・。
「俺の腹筋好きだよね?見せてあげるし、触ってもいいよ。」
何か、リヒトらしい理人だ。それに、チラチラ見ていたことは気付かれている。確かに、好きだけど。
「11時に駅前で待ち合わせ。あぁ、断わるつもりなら、今日帰さないけどそれでいい?少しは考える時間をあげようと思ってるから、素直に明後日の待ち合わせで頷いておいた方がいいと思うよ。」
でも、結果は同じじゃないの?でも、考える時間って、考えても何か結果が変わる訳じゃないよね?でも・・・。
「わ、分かった。明後日。」
「いい子。じゃあ、送るよ。」
思い切り、ここで現実見せられた。今、地下にある駐車場に来てます。ねぇ、同じ年だから20歳だよね?どうして、左ハンドルの車持ってるの?
「この車、理人の?」
「そう。」
軽い返事だ。でも、どうしてマイカーなんて持ってんの?