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牧場物語生活へトリップ!?

第77章 一つずつ、年を重ねて


同棲を始めて三ヶ月。季節は学生最後のクリスマスとなった。変わらず私の傍で私を慈しんでくれる蒼は、多忙を極めている。それでも、独身最後のクリスマスだからと時間を作ってくれた事は嬉しかった。

理玖と恋人の雨音(あまね)たちと、クリスマスパーティーをすることになった。四人で並んで料理を作り、テーブルに並べていく。

最後のケーキのデコレーションは理玖と蒼がやってくれるそうで、私たちは先にリビングで一息つくとこにした。この四人で出掛けたりすることもあり、仲はいいと思う。

雨音は理玖が選ぶだけあって、優しくて朗らかで可愛い女の子だ。卒業した後は、パパの会社に理玖と私も入社することになっている。

最初は遠慮していた雨音も、最後はママに説得されて入社を決めた。ママもおばあちゃんから同じことを言われたのだと聞かされた。

デコレーションが終わったケーキが運ばれて来た。流石、器用貧乏の二人は出来栄えが違った。売り物の様な美味しそうなケーキになっていて、私たちから感嘆の声が漏れた。

ただ、メッセージが書かれていたのだけど・・・メリークリスマスではなく、何故か【愛してる】の言葉。それと私たち連名。

雨音は泣き笑いし、私もそれに・・・と、いつもの構図となる。本当に二人揃って愛情に溢れ、いつもたくさんの言葉をくれる。

「後、半年か・・・。」
「おじさんに言われたんだろう?」
「たった三ヶ月だって言われたし、六月の花嫁は幸せになれるって言われてるって話しだろう?そんなの、俺ならそれに関係なく幸せにするし。」
「理玖ならそう言うと思った。まぁ、僕も同じ気持ちだけど。でも、二人がそう願うなら叶えてあげなくてはね。」

パパに影響された人たちがここにいる。そして、ママに影響された私と雨音。少々不貞腐れた二人だったけれど、ママからの愛情溢れるお叱りで納得させられていた理玖と蒼。

更に言うと、四人揃っての結婚式だ。昔、パパの幼馴染みのおじさんがやろうとしていたらしいけれど、それを私たちが決行することになった。

通常なら、一年何方かがずらすとか言う人もいたけれど、理玖も蒼も最後まで譲らなかった結果が今に至る。それも今では笑い話しとなっている。

そしていつか・・・私たちに子供が出来た時、パパとママから聞いたゲームと出会いの話しを話したいと思う。



おしまい

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