第40章 農業生活 夏 七日目
この世の終わりの様な顔をしているケビン。そして、クベル・・・自慢したんだね。そう言えば、たまに野太い声が聞こえた気がする。男性もパフェを食べていたってことだね。
「今日は変わりにシャーベットにカットしたフルーツを乗せたものをメニューに出そうと思っています。」
「なぁ・・・日替わりのメニューがあるのって、莉亜が原因か?それを最大限に活用しているのはリヒトだよな。食べそびれるって事を悔しく思うヤツは、毎日行きたくなるもんな。」
え、リヒトってそんな事を考えてたの?って、昨日のパフェ・・・私も食べてないんだけど。いや、材料があれば自分でも作ることは可能だ。
そして、昨日のパフェはアイスクリームを使っている。だったら、果物さえ・・・。でも、今日はシャーベットをもう一回食べたい。そして、今日とて完売しそうな暑さになりそうな天気。
「リヒト、昼に必ず行くから俺の分残しておいてくれ。」
「ランチに付けるので、お昼に必ず来て頂けるなら構いませんよ。」
「わ、分かった。必ず行く。リヒト悪いが下ろすの手伝ってくれ。」
今日のケビンの行動は早かった、そして、直ぐに次へと行ってしまった。時間内に来られるように、頑張って下さい。
私は麦わら帽子を被って、水田へと向かった。
「あ・・・稲の花がチラホラ咲いてる。ホントに早いなぁ。」
周りに生えていた雑草を抜いて、次は養蜂箱。周りに植えている花には、たくさんの蜜蜂が活動していた。
「花を増やそうかな。うん、そうしよう。向日葵にしよう。」
倉庫に行っては、再び養蜂箱横の花壇へと行く。向日葵ならたくさんあっても種は食べられるしいいよね。あ~、今日は暑いなぁ。八ヵ所に種を蒔いて畑へと向かうと、カミルだけが畑にいて籠に幾つかの野菜を収穫していた。
「お疲れ様。」
「あ、莉亜さん。お疲れ様です。今日早速、自宅用の野菜を収穫させて貰っています。」
籠の中には、季節の野菜を少量ずつ収穫している様だった。そこで思い出す。家族が少ないと、少量の購入って助かるなと。二人家族なのに、トマトが10個入りとか胡瓜が5本入りとか、消費に少し時間が掛かるし、そればかり食べないといけなくなる。
籠の中には、トマト2個、玉蜀黍が一本、玉葱が一個・・・など、色々栽培しているから、選ぶのも楽しいだろう。果物は・・・野菜より多かった。