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死が2人を分つまで

第4章 危険な香り


「大丈夫か、何か言われなかった?」

お風呂を出た後アスランが話かけてきた。

「いつも何を考えているかわからない人だから、その、心配で。」

「そう?すごくわかりやすい方だと思うわ。」

「ええ!!そんなわけないよ!」

実の父親に随分と失礼だ。

「ふふふふ」

「そんなに笑わなくても!」

「苦手なの?お父様?」

「うーん、苦手なのかな?わかんないや。あんまり家にいなかったから、どうしていいかわからないんだ。」

「もっと甘えればいいのよ。せっかく一緒にいるんだから。」

母の事件以来、父とは溝ができてしまった。
父は私のことをどう思っていたのだろうか。

「サラ・・。甘えるって。」

「お父様も照れているのよ」

「そうかな?」

「そうよ、一度話し合ってみたら?」

「そっか、うん、あとで書斎に行ってみるよ。」

アスランと別れ用意してもらった部屋に戻る。
ラクスからん連絡が来ていたが、通信して迷惑かけてしまうのではないかと思いメッセージだけ送っておく。

そして

「イザーク・・・。」

連絡に出ないために音声でメッセージを残したのだろう。

震える手で再生ボタンを押す。

「イザークだ。この前はすまなかった。また大学にくるのか?連絡待っている」

彼らしい短いメッセージだった。

彼は私に好意を持っている。
そして私も。

でも、いいのだろうか。
わからない。

ベットに寝っ転がり、目を閉じた。
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