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死が2人を分つまで

第2章 穏やかな日々


ウエイターに部屋に案内される。

「待ちくたびれたぞ、シーゲル」

誰かが声をかける。

「その後ろにいるのがナチュラルか?」

「そんな言い方は失礼だろう。」

失礼、と言いながら、本心ではないことが感じられ、苛立つ。
失礼な人たちだ。
だが、それでけで怖気付くほど弱くない。

「初めまして、アデル・サラと申します。」

一歩前に出て、堂々と挨拶をする。

どうせナチュラルの小娘なんぞ緊張で怯えているのだろうと想像していた議員たちはその挨拶に一本取られたようだ。

「ラクス嬢は?」

実は、ラクスには無理やりアスランとの食事の用意をしてもらい、そちらに行ってもらったのだ。

「ラクスは用事がありますので、本日は参加いたしません。」

シーゲルでなく、サラがこたえる。
想像と違うナチュラルの様子にだんだん顔を顰めていく。

「あまり失礼なことを言わないでくれるかい?」

シーゲルが強めに言うと、何人かがひるむ。

小物ばかりだ、と心の中でため息をつく。

「ずっと立っているつもりか?早く座りたまえ。」

誰かに声をかけられシーゲルとともに席に着く。

「大丈夫だ、私が君を傷つけるようなことは許さないから。」

ありがたいがそれだは私はいつまでもか弱いナチュラルのままだ。

「いいえ、大丈夫です、ご心配なく。」

サラはこの日から運命の歯車の一部としてこの世界に加わったのである。
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