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死が2人を分つまで

第2章 穏やかな日々


レスロランなのかホテルなのだろうか、車寄せにエレカが止まるとドアを開けてもらえる。

「ありがとう。」

一声かけて降りるとシーゲルが立っていた。

「おじさん?中で待ってくださればよかったのに。」

困ったように私とラクスを交互に見つめる。

「いや、申し訳ないのだがね、約束はザラ家の人たちだけだったんだ。どうやら秘書がスケジュールを間違えてたみたいで来週と今週の予定が逆だったんだ。」

「それではお父様、今日は私たちだけでディナーということでしょうか?」

「いや・・・。本当は今日は議員と何名かのプラントの市長との予定が組まれていたんだ。そこで提案なんだが、みんなに会って見ないかい?サラを傷つけるようなことは絶対させないよ。もちろんん断ってくれてもいい、別の部屋でラクスとディナーしてもらうよ。」

緊張する相手が3人から大人数に変わっただけだ。

「わかりました。参加いたします。」

「サラ!!言いたくはありませんがわざとあなたを攻撃してくるような人もいるかもしれませんのよ。」

「でも、いつかは合わないといけない人たちでしょ。大丈夫です。」

しっかりとシーゲルの方をみる。

「ははは、君と親戚なんて嬉しいよ、ラクスより度胸があるんじゃないか。」

「もー、お父様〜。」

雰囲気が柔らかくなった。
私の意思を尊重してくれたのだろう。

「行きましょう、お待たせしては悪いわ。」

ありがとう、とラクスに囁いてからロービーに足を踏み入れた。
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