• テキストサイズ

死が2人を分つまで

第1章 出会い


「なんでこのIDだとダメなんだ?もしかしてここの学生じゃないのか?」

「ええ、でも利用できると聞いてきたのですが。」

「敬語はいい。ちゃんと申請したか。」

ぶっきらぼうに答えられる。
丁寧に話しただけなのに。

「いいえ、してないわ。」

それならこっちだって。
急に冷たくなったように感じてイザークは青ざめる。
伝え方がまずかったか?!
動揺しながらも会話を続ける。

「図書館も申請が必要なんだ、大学が運営しているからな。ちゃんと調べてくるんだな。」

なんでもっと優しく言えないんだ!と心では軽いパニック状態である。
サラもむすっとして  

「それは失礼痛いしました。知らなかっんだもの。」

口を尖らせふてくされる。イザークは身体中の血が沸騰するのではないかと思うほどに体が熱くなった。
心は大パニックである。

「あ、ああ、次から気をつけろ。」

何目線なんだ!俺は!


諦めて帰ろうかとイザークの方を見ると顔が真っ赤だった。「え!大丈夫ですか?!体調が悪いの?!」

手を伸ばしおでこに手を当てようとする、がイザークがそれを制止させてた。

「・・・いや、大丈夫だ。少し暑かっただけだ・・。」

「何か冷たいものでも飲みますか?」

「ああ・・
」返事して後悔する。2人でどこかに入るということか?!

「でも、私この辺り詳しくないの。」

「ああ、じゃあ、大学を出て少しいったとことにレストランがあるからそこに行くか。昼は食べたのか?」

ぱぁっ表情が明るくなる。眩しくて直視できない。

「まだなの。ちょうどお腹が空いてて。」

お昼と聞いて年甲斐もなく満面の笑みになってしまった自分が恥ずかしく少し俯いて答える。
もうイザークは限界だ。
「なら、そこで図書館の利用方法も教えてやるから」
これ以上顔を見せないように出口の方に体を向け歩きながら喋り出した。

女性と話す機会がないのかしら?呑気にサラはそんなことを考えていた。
/ 50ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp