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死が2人を分つまで

第1章 出会い


今日は待ちに待ったIDが完成した日。

「本当に1人で大丈夫ですの?」

「ええ、1人で行きたいの。」

ラクスが勧めてくれたようにアプリリウス大学の図書館と講義を聞いてみることにした。

「何かあったらすぐ連絡してくださいね。」

灰色のワンピースに襟元にストライプのリボンがしめられている。

4cmほどのヒールの黒いパンプスを履き、肩下ほどの髪はハーフアップにし、エレカに乗り込む。

車ではなく未来は”エレカ”と呼ぶらしい。

「行ってきます。」

「ええ、気をつけて。夕食までには帰ってきてくださいね」

心配そうに見つめるラクスに大丈夫だと笑顔で手を振りエレカを発進させる。

「では、お気をつけて。帰りは私に連絡を。お迎えにあがります。」

「ありがとう。」

エレカを降りてアプリリウス大学の門を潜る。

予約した講義が開かれる場所を確認する。
今回はアジア、特に日本の文化を中心に講義している教授の授業に申し込んでみた。
どんな授業をするのかしら、楽しみだわ。
IDをかざし教室に入る。
あと10分ほどで開講なのに。
生徒は20人ほどしかいない。
大学に行ったことがないからわからないけれど、こんなものなのだろうか。
席に指定はなさそうなので、後ろの方に座る。5分ほどすると生徒が増えてきた。
もうすぐ始まるんだわ。
どんな話をするのかしら。
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