【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第10章 初挑戦
イグニスが大きなドアをガチャリと先に開けてくれて、『ほら、グレイス入っていいぞ』と言うようにドアを支えたまま私を先に通してくれる。
「ありがとうイグニス」
さりげなく自然にこうしてくれるところ、好きだよ、と思ったことは口に出さないでおく。
その代わりに…
「ねぇイグニス…イグニスのこと、『イギー』って呼んでもいい…?」
今日会ったら言おうと決めていたことを伝える。
突然私がこんなことを言い出したのに驚いたのか少々の間があった後、
「もちろんだ。グレイスが考えてくれた愛称か? 嬉しいよ」
そう笑顔で受け止めてくれたイグニスに、安心と、嬉しさと、『私だけのイギー』という特別感…それはきっと独占欲ともいう感情が胸に広がった。
「ふふ…ありがとう、イギー」