【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第10章 初挑戦
次の週末。
約束した料理をする日がやってきた。
お互い複雑な胸中を抱えてはいたが、限りある二人の時間を良いものにしたいという気持ちは同じなので、グレイスもイグニスもこの日を楽しみにしていた。
二人は早めの昼食をとってから集合した。
スケジュールとしては、城の厨房が昼食を作り、片付けが終わった後、夕食の準備が始まる迄の間キッチンを貸してもらえるというものだった。
材料も、消費したものをメモに残しておけば使っても良いとのこと。
そして今二人はとある書物庫に向かっていた。
「厨房の近くに、大量のレシピブックを保管した部屋があるらしいんだ。グレイスは行ったことあるか?」
「ううん、初めて。お城広いからね、入ったことない場所一杯あるよ~」
「確かにオレもそうだな。…ん、先日料理長から聞いたのはここか」