【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第8章 寄り添い
グレイスの部屋を出てすぐ、待ちわびたような顔でオレの方を見つめるグラディオと目が合った。
ここで話して万が一部屋にいるグレイスに会話が聞こえたらよくないと判断し、黙ったまま指で「付いてこい」とメッセージを送った。
少し歩いたところでグラディオに問いかける。
「さっきは訓練場の片付けを任せて悪かったな。特に処理に困ったことはなかったか?」
「あぁ、それは問題ねぇ。一応消毒もしといた。
それで…グレイスの方はどうだったよ?」
グレイスの体調を尋ねるグラディオに
『お前の発言が原因だ。言葉にはもっと気を付けろ』
とハッキリ言えれば良いのだが、それはグレイスが望んでいないことなので言葉を選びながら返答を考える。
「今はもう落ち着いている。
お前も知っているように、テネブラエでの襲撃があって以来、ノクトもグレイスも変わった。
特にグレイスは自分が守られるに値する人間にならなければと感じて人一倍勉強も訓練も頑張ってきたのはグラディオも見てきたはずだ。
どうやらここ数日その根をつめていた疲れが出たようでな。本人も休めば問題ないと言っている」
「そ、そうなのか…? それにしても疲れただけであんなになるなんていくらなんでもおかしくねぇか…?」