【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第7章 もがき
「…グレイス。ほら、オレに遠慮する必要はない。
いつも言っているだろう? 一人で抱え込むな、と」
グレイスの目を真っ直ぐに見て発されたイグニスの言葉に、揺れている自分の心を完全に見透かされたような感覚を覚えた。
全てを話して少しでも楽になりたい…と思ったが…
「ありがとうイグニス…。でも、大丈夫。これは私の心の問題だから…自力で乗り越えたい」
と、すんでのところで踏みとどまった。
「そうか…わかった。
グレイスの気持ちを尊重するよ。
だが本当に辛かったらいつでも相談してくれ」
そう言ってイグニスはグレイスの肩をそっと撫でた。
その後イグニスは午後用事があるからと「この後は謹慎中のノクトの様子を見て帰るよ」と昼前には城を後にした。