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【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)

第26章 執着


なんだ、同じことを考えていたのか。
自分の思考が杞憂だったことに安堵し、再度グレイスの身体の上に跨がった。

「あのー…イグニスさん? 私は汗流したいんですけど?」

「オレもグレイスの汗なら良い。だから気にするな。
それに今は汗をかきやすい夏だから発汗の少ない冬に比べて汗腺が詰まってないから匂いにくいし、日常的に訓練で汗を流しているグレイスなら尚更心配しなくて良い」

「またそんな理屈っぽいこと言って…んむ、んぅっ」

グレイス自身は汗を流したがっていたようだが、なだめすかして唇を塞いだ。
本音を言えば汗どころかグレイスの秘部だって舐めたいし、足の爪先まで味わい尽くしたい。だが今それを言っても嫌がられるのが目に見えているからもうしばらくお預けか。

それよりも気になったのは、今日はやたらグレイスの顔の位置が落ち着かない。どうも髪を結んでいるからか頭の収まりが悪いようだ。

「髪を解くか」

一旦うつ伏せへと体勢を変えてもらい髪へと手を伸ばす。が、これは…一体どうなっているんだ? 纏められている髪の毛束を引っ張るものの表面からは見えない位置であちこちヘアピンで留められているらしく、全く思うようにいかず、結局グレイスの手を煩わせてしまった。

「すごい技術だな、これは」

「ふふ、ありがとう。ちょっと練習しました」

次に寝室を共にするまでにオレも解き方を覚えることにしよう。そうだ、せっかくなら朝の支度に結んでやれるようにアレンジの仕方も。
やり方はグレイスの専属の美容師に聞くかスマホで検索するか…

さらり、ふわり。
グレイスを世話してやる算段を考えているところに、ヘアゴムとピンを全て外し終えたグレイスが髪を整える為に手櫛を通せば、目の前で豊かな黒髪が美しく揺れる。「パーティの時なんかはびっくりするくらいいーっぱいのピン付けられてるよ」と笑うグレイスの横顔が可愛くて、そのままうつ伏せのまま後ろから抱きこむようにベッドに二人分の体重を押し付けた。

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