【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第25章 証
その後は結局昼食・夕食共にイグニスに用意してもらって、たまのお手洗いで席を立つ以外はほぼイグニスの膝の上で過ごしていた。
もう平気だよ、と伝えて手伝おうとしても「いいんだ」と優しく頭を撫でられて上げ膳据え膳をされるのは嬉しくもありむず痒いような。
でも、イグニスの、何でも掴めそうな大きくて頼りがいのある手が、私の為だけに動いていることが幸せと思ってしまった。
それにしても、丸一日イグニス一人に動いてもらってばかりなのがさすがに申し訳なくなってきて、彼が夕食の片付け中にお風呂場だけは洗ってきた。
「イグニスー、今お風呂準備してるからお湯貯まったらお先にどうぞ」
「ん? あぁ、風呂掃除をしてくれたのか、ありがとう。身体はもう平気なのか?」
「うん、イグニスがいっぱいお世話してゆっくり休ませてくれたからもういつも通りだよ」
「そうか、それは何よりだが…もしまだ不調が残るようならそれを口実に一緒に風呂に入ろうと考えていたから残念だな」
「は…はぁっ!?
な、なななな何言ってるの!!」
「ふっ…はは、冗談だ」
イグニスからのとんでもない発言を慌てて否定すると、クスッとからかうような笑顔を返された。
うぅぅ…弄ばれたぁ…。