【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第7章 もがき
シガイに襲われた事件以降、ノクティスはそれまでの元気で騒がしい少年から、周りが戸惑う程の大人しい少年へと一変した。
いくら違うと言われようとも、過去に自分の発言が一因となって多くの命が失われた事実を深く悔やみ、
己の感情にフタをしたかのように子どもらしく元気に、自由に発言することをやめた。
その様子は一見すると無気力なようにも捉えられ、そのせいで稽古をつけるグラディオラスと険悪な雰囲気にもなっていた。
一方でグレイスは失われた命の重みと、
守られるに値する人間にならなくては、というプレッシャーから自分を庇うかのように必死に勉学や訓練に没頭した。
その内容は一般教養からマナーに始まり、自国・他国の歴史、関係性、文化、政治経済、言語まで多岐に及んだ。
人並み外れた努力に努力を重ね、それら全てにおいて周囲が驚く程の成長と結果を出し続けた。