【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第25章 証
お父さんをお部屋の前まで見送って、イグニスとヴァニラとで私の部屋へ帰る途中。
「ねぇねぇグレイス、さっきレギス陛下に何言われたの?」
「オレも気になるな。教えてくれないか」
「ん~ふ~ふ~、私の誕生パーティにね、サプライズを用意してくれるみたい。詳しくはまた今度話すね」
想像以上のお父さんからのお誕生日プレゼント案に胸がわくわくでいっぱい。
今言葉にして口から出したら、このふわふわした気持ちも一緒に零れ出てしまいそうな気がして。もう少しの間、自分の中に留めておきたいんだ。
「ふぅん? まぁでもグレイスの機嫌が治って良かった!
イグニス、気付いてた? さっきイグニスが女性陣に囲まれてた時、グレイスってば…」
「わぁぁヴァニラ! 言わなくて良いよ!!」
「こら二人共、いくらここが人の出入りが制限されている場所だとしてもそういう話題は慎むべきだろう」
「「…はぁい。ごめんなさぁい」」
大声でわぁわぁ騒ぎかけたところをイグニスにぴしゃりと窘められる。
正論過ぎて何も言えない。
その後は、私の部屋に着くまでは、ヴァニラと今後の公務のスケジュールなんかを確認しながらおとなしーく歩いた。
「じゃあヴァニラ、今日もお疲れ様。おやすみなさい」
「うん。グレイスもお疲れ様~おやすみ!」
ヴァニラとは扉の前で別れ、お城保管で代々譲り受けられているアクセサリーを外して置いていく為に一度自室にイグニスと入る。
イグニスがドアを閉めた瞬間、くるりと後ろを振り向けばイグニスも同じことを考えていたようで両腕を広げていてくれて、迷わずそこへ飛び込んだ。