【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第24章 カレシとカノジョ
(………なるほど。そういうことか)
しかも具体的なやり方を教えるのはイグニスが嫌がるだろうから、とまで言われていたとは。
仮にオレ以外の男…グラディオ辺りに余計な入れ知恵をされた状況をイメージすると、次に会った時に『余計なことをするな』と嫌味の一つや二つは言わないと気が済まない自分が容易に想像がつく。
オレの独占欲の強さを見透かされていたようで何とも気恥ずかしいが、確かに的を射ているのでここは感謝しておくことにしよう。
「話してくれてありがとう。
グレイスの行動の理由はよくわかった。気持ちもとても嬉しい。
だがお前がこんなことする必要はない」
「えっ、どうして」
「オレ自身がイかなくても、グレイスの感じてる姿を見るだけで十分満足しているからだ」
「むぅぅ…。…ん? でもそれって、イグニスも気持ちよくなれたら、もっと満足度が上がるってことでしょ?
だったらやっぱり今日は私にさせて」
「そ、それはそうだが、しかし…」
「いいの。今日、私決めてたの。お家に来てくれたらいつも頑張ってるイグニスに食事でおもてなししてお返ししよう、
その後も一緒にいてくれるならこうやって…私から愛情を伝えようって決めてたの」
そう言うグレイスから熱のこもった視線を送られる。そこから目を離せないでいると、グレイスがオレのTシャツの裾に手を掛けながら「だから…ね?」と囁いた。
「……っ」
ずくり、と一層重くなる下半身。グレイスに奉仕させるつもりなど露程もなかったが、ここまで言われて断り続けるのも正直もう限界だった。
シャツを脱がしやすくする為に上半身を持ち上げればグレイスが安心したかのように「ありがとう」と微笑んだ。
礼など、オレが言うべきことなのに。