【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第24章 カレシとカノジョ
ブラウスを広げると、普段日に当たることのないそこは周りの肌の色よりも一際白く、薄く柔らかな絹肌からは所々青白く血管が透ける程だった。
少し視線を下げれば、繊細な装飾の施された淡い色のブラジャーと、それによって支えられている女性特有のふっくらとした曲線が肌の上に描かれていた。
さらにその下のウエスト部分は日々の訓練の成果なのだろう、きゅっと引き締まったくびれと、腹の中心部分にはうっすらとではあるが縦に腹筋の筋が浮かんでいた。
──美しい。
グレイスの素肌を見たオレは、純粋にそう感じた。
この肌に触れて良いと許されたのは思い違いだっただろうかと思う程に。
だが、目の前のグレイスは恥ずかしそうに視線を反らしているものの、拒否する気配はなかった。
その様子にオレは先程の合意は幻想でなかったのだと再度脳内で確認し、唇をグレイスの首筋へと這わせた。
「ん…」
グレイスの口から零れた言葉は、『そんな所にもキスするんだ』というような反応。当然、ここだけで終わらせるつもりはないが。
それにしても…
「身体が緊張でガチガチだな。
グレイス、もう少し力を抜けるか?」
「だって…こんな、恥ずかしくて…」
瞼と拳とギュッと閉じて身を固くするグレイスの両肩をそっと撫でてやる。
グレイスにしてみれば、急にこんなことになって心の準備も何も出来ていなかったのだから無理からぬ反応か。
それでもオレを信じて身を預けてくれている健気な恋人だからこそ、出来れば初めてのこの時を良い記憶にしてやりたい。
一旦グレイスの緊張を解す為ブラウスの前を手で閉じてやり、ぎゅっと抱きしめてから、深呼吸を促す。
「ほらグレイス、一度落ち着くんだ。
これならオレからグレイスの素肌は見えないし、いつも通りのハグだろう?
この状態でゆっくり呼吸してみろ」
「う、うん…ありがとう。
すー…はぁー…すー…はぁー………
あ…ちょっとは肩の力、抜けたかも」
「あぁ、それで良い。
ゆっくりしていくから、安心しろ」