【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第24章 カレシとカノジョ
その気持ちをぶつけるように、グレイスの呼吸ごと奪うようなキスをすると、その合間合間に鼻にかかったような「ふ…」とか「んぅ…」という甘い声が唇の隙間から漏れ伝わってくる。
そうだ。もっとオレにしか見せない、オレしか知らないグレイスが見たい。
「グレイス、オレもグレイスのことが好きだ…!
好きで好きでどうしようもない」
生まれてこの方、本は文字通り山ほど読んできて、その中で女性に愛を伝える言葉も喜ばせる言葉も見かけてきた。だが、そのどれを選んでも足りないような、違うような、満足いくような言葉は見つけられなかった。
今すぐこの愛しい女性に狂おしい程の激情を伝えたい。だがそれは今まで通りの触れ合いや、口付けだけでは伝えきれそうにない。だから…
「グレイス、嫌だったら遠慮なく言ってくれ。
最後までは決してしない。
だが、グレイスの素肌に触れて、もっと深くグレイスを愛することを許してくれないか」