【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第24章 カレシとカノジョ
そこまで聞いたオレは居ても立っても居られなくなり、グレイスの手を引いて先程車を停めたコインパーキングへと足を向けていた。
「えっ? え、何、どうしたのイグニス、どこ行くの!?」
「すまないグレイス。
お前があまりに可愛いことを言うから、抱きしめてキスをしたい気持ちが抑えられなくなった。
今すぐマンションに戻ろう」
斜め後ろからグレイスの驚いた声が聞こえてくるのを耳にしながらも脚を止めることはしなかった。
いや、出来なかったというのが正解か。
グレイスを車に乗せた後、
逸る気持ちを抱えながらも確実に絶対に安全運転をしなければいけないと自分に言い聞かせる。
心を落ち着かせる為に両腕でハンドル上部を抱えたそこに額を押し付け、大きく長い何度か深呼吸を繰り返した。