【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第24章 カレシとカノジョ
「う~~~ん…このどっちかが良いかなぁ」
いくつか試した後、候補が2つに絞られた。
1つは全体的にブラックのフレームで、サイドにクリスタルのようなキラキラとした石が埋め込まれているデザイン、
もう一つはブラウンのフレームで、シンプルながらゆったりとしたラウンドデザインが柔らかい印象のもの。
「どっちが良いと思う?」
交互に付け替えてイグニスに意見を求める。
「そうだな…グレイスが黒を身につけるのは見慣れているのもあってかしっくりくるが…ブラウンの方もグレイスの優しい雰囲気によく合っている。
どちらを選んでも間違いないと思うぞ」
「あ…ありがとう。
ん~…決めた! ブラウンにする!」
「あぁ、良いじゃないか。
では、これにしますので会計をお願いします」
「承知致しました。
新しい物がありますのでお取替え致します。
こちらの椅子にお掛けになってお待ち下さい」
そう言って店員さんが奥へ在庫を取りに行っている間に試着したサングラスに付いている値札を確認してお財布を出そうとしたところ…まさかの再び、イグニスに手を止められた。
「え…?
いやいや、これは私が出すよ? 自分で使う物だし」
「いや、オレがグレイスにプレゼントしたいんだ。
今朝グレイスが言っていただろう?
日常的に身につける物を贈ることは一種のマーキング、
『自分のものだ』と主張したり、『もっと親密な関係になりたい』という意味が込められる、と」