【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第24章 カレシとカノジョ
その後はまた二人で手を繋いでモール内をのんびり歩いて本屋さんやキッチン雑貨を見たりしていたのだけど…
お昼時を過ぎて人が多くなってきて、すごく周囲の視線を感じる気がする。
ううん、気がする、じゃなくて、確実に見られてる。
…私じゃなくて、イグニスが。
まぁ気持ちはわかるよ。
遠目にも背が高くて、男性らしいガッチリした肩幅と驚く程長い脚がスラッと伸びていて、すごーく目を惹くスタイルをしている人だから、
すれ違いざまにどんな顔してるのか見てみたくなる気持ちはわかるよ。
何だか落ち着かない気持ちになって、もう少しイグニスとの距離を縮めたくなって、
自分の頭を少し俯き傾けて、隣を歩くイグニスの腕に少しだけ預けてみた。
「気になるか。見られていること」
すると、察しの良いイグニスは私の思っていることを感じ取ったかのような言葉をくれた。
「うん…ちょっと」
「そうか…。
以前から思っていたんだが、グレイスは顔を隠すなら口元じゃなくて目元の方が良いんじゃないか?
グレイスのその美しく意志のこもった瞳は、いつ、どこにいても人々の注目を集める」
「…えっ? 私??」
「あぁ。それ以外に誰がいるんだ」
前言撤回。
全然察してなかった。