【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第24章 カレシとカノジョ
「何だ。今朝あれだけキスしたというのにまだキスという言葉だけでそんなに動揺するのか。
ふっ…本当に可愛いな、グレイスは」
「なっ…! うぅっ…だ、だって、ここ、外…だし!?」
ニコリと目を細めて笑いながら「可愛いな」なんて言うイグニスの方が眩しいくらいに格好良過ぎて、余計に赤面具合が加速していくのが自分でもわかる。
そんな動揺した私の胸中を知ってか知らずか、イグニスが妙に納得したような真剣な表情で話を続ける。
「外だからか。
確かにグレイスの言う通り、人前でこういう話題を出すのは少し気を付けた方が良いかもしれないな。
では、今度自宅で過ごす時にゆっくりしよう。
もちろんその時は話だけでなく、な」
そう言いながら、彼自身の程良く厚みのある形の良い唇の前に人差し指をあて、「何をするかは…わかるな?」と余裕たっぷりの表情でこちらを見つめてきた。
まだ高校を卒業して間もないというのにも関わらず、切れ長の目を細めて妖艶とも言えるくらいの色気をも伴う表情を魅せつけられて心がキャパオーバーになりそう。
それだけでも十分ノックアウト状態なのに、『何を』が意図していることを頭に浮かべて、店頭でうっかり「ひゃ」とか「ひぇ」とか変な声が出そうになった。
いやいやいや…!! どうしてこの人はいつもこんなに口説き?慣れてるの??
ほんと…ズルい。