【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第1章 はじまり
だから、イグニスがお城から帰る時はいつもいつも大騒ぎだった。
「やぁだぁーイグニス、帰っちゃだぁめぇー!!
ずっとグレイスと一緒にいてぇ~!!」
「ごめんねグレイス…また明日、学校が終わったら来るから…」
イグニスは、自分の腰にしがみついて駄々を捏ねるグレイスの両手をそっと取り、しゃがみこんで目線を合わせて語りかける。
「ははは、これはまた熱烈なラブコールだ」
「イグニス、グレイス王女を随分と手懐けたものだなぁ」
「グレイス王女にこんなに懐いていだだけて、スキエンティア家の人間として嬉しい限りです」
イグニスの帰宅を嫌がるグレイスの様子を見てレギス、クレイラス、スキエンティアが微笑ましそうに眺める。
「グレイス、優しい兄を帰したくない気持ちはわかるがイグニスは明日も学校があるんだから、そろそろ離してあげなさい。
…そうだ、スキエンティア。もし都合がつけば今週末イグニスをここに泊まらせるのはどうだ?」
「あぁ、それはノクティス王子もお喜びになりそうな名案です」
「えっ!? お泊まり!?
そしたら、夜になってもイグニス帰らずに一緒にいられる?」
「あぁ、そうだな。イグニス、突然無理を言ってすまないが、頼めるか?」