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【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)

第23章 夢


「うん、その時間でいいよ!
ど、どうしよう、楽しみすぎて眠れないかも…」

「あぁ、オレもすごく楽しみだ。

明後日また来るな。
今日はまだ週の半ばなのに遅くまで付き合わせてすまなかった、待ち遠しい気持ちもわかるがどうかゆっくり休んでくれ」

「ううん…お父さんに許してもらえただけでもすごく嬉しかったのに、イグニスのおかげでもっともっと素敵で特別な日になったよ。ありがとう。

鞄も重たいのにここまで持ってくれてありがとう、もうそろそろちゃんと受け取るよ」

そう言うグレイスに、握った手と鞄を離そうとしたところ、急にグッと左肩に重みを感じたその次の瞬間。



「…ちゅっ。

大好きだよ、イグニス」



思いきり背伸びをしたグレイスに、不意打ちでキスをされる。…唇に。

呆気にとられているオレの目に、恥ずかしさからか顔を真っ赤にさせたグレイスの顔が間近に映った。

「じゃあね、今日は本当にありがとう!
気をつけて帰ってね、おやすみ!」

呆気にとられているオレの返事を待たず、グレイスは勢いよくその身を翻し、バタン! ガチャリ! と音を立てて玄関の中へとグレイスは入っていってしまった。

オレの唇に、先程初めて覚えたばかりの愛しい温度と感触を残したままで。


「………あぁ。おやすみ」


誰もいない廊下で一人ぽつり、それだけ呟き、髪をぐしゃりと掻き上げる。



(参ったな…これじゃオレこそ眠れそうにないじゃないか…)




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