【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第23章 夢
「そっか…」
しゅん、と視線を落とし目に見えて寂しそうにするグレイスの手を、鞄を渡すのに紛れてそっと握る。
「グレイス、もっと一緒にいたいのはオレも同じだ。
だから今週末、オレとデートしてくれないか?」
「…!
うん! する! 私もイグニスとデート、したい!」
寂しそうな顔をしたと思えば、うって変わって明るい声と表情で返事をしてくれるグレイス。
コロコロと変わる表情が可愛くてつい吹き出しそうになる口元を右手で隠しながら話を続ける。
「はは、ありがとう。では決まりだな。
どこか行きたいところはあるか?」
「うーん………
…あっ、私、イグニスと一緒にお買い物行きたいな。
前に、イグニスがお揃いのティーカップ用意してくれたの嬉しかったから、私のお部屋にもイグニスとお揃いのグラスや食器置きたい!」
「あぁ、なるほど。それはオレも嬉しいな。
となると、デパートかショッピングモール辺りか」
「ショッピングモールがいいかな。
雑貨屋さんの可愛い食器とかも見たいから」
「わかった。
確か今週の日曜日、グレイスには家庭教師の予定が入っていたな。
では、土曜日の朝10時頃、迎えに来て良いか?」