【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第23章 夢
「イグニス…」
目の前のグレイスの目が、驚きからか大きく見開かれているのを見てハッとする。
「すまない、返事は待つと言ったのにオレはまたこんななことを言って…。
グレイスのことになると、どうにも歯止めが効かなくてダメだな…」
申し訳なさから、目線を床へと落とすと、そっとグレイスに頬を触られ、顔を上げるよう促される。
「謝らないで、イグニス…こっち見て?
ありがとう…今の、すごく嬉しかった。
それに、私もイグニスへのお返事ちゃんと決めてたから気にしないで。
私の気持ちも、聞いてくれる?」
真っ直ぐにグレイスに見つめられ、すでに決意は済んでいたという言葉に、ひとりでに身体に緊張が走る。
一旦グレイスから手を離し、姿勢を正して意を決して続きを促す。
「あぁ、もちろんだ。聞かせてくれ」
「うん。まずは、今もそうだし、この間のFFワールドでも、私への想いを何度も何度もたくさん伝えてくれて本当にありがとう。
イグニスからの気持ちを受けて、この二日間、ちゃんと考えた。
私も、もう迷わない」
決意を改め吹っ切れたような、王女の風格を漂わせる凛とした表情を見せるグレイスにゴクリと息を飲み、
例え自分の望まない結果だとしてもきちんと受け止めるんだ、と腹を括る。