【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第22章 FINAL FANTASYワールド
ノクトをプロンプトに預け(こんな言い方をすると「オレはお守りが必要な程ガキじゃねー」とふてくされそうだが)、
グレイスが離れた場所の商品を選んでいるところを見計らって目当てのものを手に取る。
(カーバンクルの…、サイズはL…これだな)
その足ですぐレジへと進み、あのパーカーを手にしているところをグレイスに見られずに済んで良かったと胸を撫で下ろす。
間もなくするとノクトとプロンプト達も会計を済ませ、いくつか買い物袋をぶら下げ店の外へと出て来た。
「あれ? イグニス手ぶらじゃん、なんで?」
「あのパーカー含め、土産一式自宅へ配送してもらうことにしたんだ。
後日渡す方がサプライズ感もあるし、会う口実にもなるだろう?」
「おぉーっさっすが未来の軍師様! 考えてるね~!
了解了解、じゃグレイスやグラディオ達に『店の外で待ってる』ってメッセージ送っとくね」
しばらくしてまずグレイスが出て来た。
「ふぁ~~~お客さん多かったね~。
特にお菓子コーナーではもみくちゃだったよ~」
それを聞き、最初はグラディオとイリスと三人でいたはずだが、グラディオはイリスと離れる訳にはいかないから、途中でバラけ、結果的にグレイス一人で行動させてしまったのかと申し訳なく思う。
「大丈夫だったか、グレイス。
すまないな、混雑している店内に一人にしてしまって」
「平気だよ~心配してくれてありがとう。
一人だから気兼ねなく行ったり来たりしてあちこちの商品見比べて選べたしね。
…あれ? イグニスは何も買わなかったの?」
「いや、オレは少し嵩張る物を買ってな、自宅に配送してもらった。
グレイスも良い買い物出来たか?」
「おぉ、配送。さすがイグニス、スマートだね。
うん、バッチリ! 早く自宅で開けたり使ったりしたくてワクワクしてる~」
語尾に『♪』が付いていると感じさせるくらい上機嫌に話すグレイスを微笑ましく見ていると、
「わ、ごめん、みんなお待たせー!」
というイリスの声と共に、グラディオと連れ立ってこちらへ向かってくる様子が見えた。
「いやいやオレらもさっき出たとこだから気にしないでいーよ。
みんなもう心残りない?
…じゃーそろそろ帰りますか~」