【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第22章 FINAL FANTASYワールド
プロンプトの明るい声に促され、園内で一番大きく品揃えが良いとされている土産物店に入る。
「「きゃーっ! 可愛いグッズがいっぱーい!!」」
店内の人の多さは最早言うまでもないのだが、それを差し置いても女性陣にとっては店内一杯に陳列された大小様々なキャラクターグッズに目を奪われて気分が高揚しているようだ。
土産の定番であるキーホルダーや文房具はもちろん、
キャラクターがプリントされた洋服、お菓子、ぬいぐるみやそれ用の着せ替え衣装などもあり、確かに見ているだけでもカラフルで楽しい場所ではある。
最初は六人まとまって動いていたのだが、混雑する店内で大人数でいるのはなかなか難しく、その内グレイスとイリスは女性同士で見たい物が似通るからか段々とノクト達とは見る場所が離れていき、イリスに付き添う形でグラディオがそちらへ、
オレはノクトとプロンプトの三人で店内を回るようになっていた。
「ねぇノクト、見て見て!
オスのチョコボと、頭におっきなリボンつけたメスのチョコボがセットになってるストラップがある!
しかもこれ、クチバシに磁石入ってて、二つ並べるとキスしてるみたいにくっつくんだって! すっごく可愛くない!?
これオレと一緒に付けない? オレがメスの方で良いからさぁ」
「はぁ? 冗談でも気持ち悪ぃこと言ってんじゃねーぞ。
そういうのは彼女作って彼女とやれ、彼女と」
「え~~~それが出来る宛がないからノクトに頼んでるんだけどー」
「知るかよ。だったら自分でオスメス両方付けとけよ」
「なるほど…、ってそれすっごい寂しいヤツじゃんオレ!!」
そんな二人の会話を耳にしながらふとグレイス達の方へ目線を向けてみると、ちょうどグレイスが鏡の前でパーカーを試着している様子が目に入った。
淡いグリーン色のそれはカーバンクルをイメージしているようで、ふさふさとした毛並み感を表現する起毛素材に、大きな耳と尻尾が付いていた。
(ふっ…可愛らしい後ろ姿だ。
それにしてもグレイスは本当にあのキャラクターが好きなんだな…)