【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第22章 FINAL FANTASYワールド
外に出ると、大分日も暮れてきたので、夜のパレードに備えて早めの夕食をとることにした。
「はー…さっきのモーグリ、ほんと面白かった~。
細かい会話のやりとり、全部アドリブでしょ? すごいな~」
「キャラクターの個性を守ってのやりとりになるから、より高度なテクニックが必要だろうな」
「兄さんばっかりいっぱいモーグリと話せて羨ましかった~」
「イリスお前…おれはイジられてたって言うんだよ」
「でもイリス、最初に同じ耳だねってモーグリに喜んでもらってたじゃん」
「だな。その耳付けた甲斐あって良かったな」
わいわいとアトラクションの感想を言いながら食事とトイレを済ませ、パレードを見る為の場所をどこにしようか探していると、プロンプトの声が後ろから聞こえてきた。
「あ~…なんか暗くなってきて冷えてきたね~。
ゴメン、オレさっきトイレいったばっかなのに、もう一回行きたくなってきちゃった。ノクトも付き合ってくんない?」
「はぁ? 何で…って、あ、そっか。
だな。オレも行っとくわ」
「言われてみりゃ確かにそうだな。おいイリス、お前ももう一回行っとけ」
「え~何で? さっき行ったばっかりだよ」
「いいから、ほれこっち来い」
プロンプトやノクト達の反応を見て、オレとグレイスが二人きりになれるように気を遣ってくれているのだな、とすぐにピンと来た。
「イリスもトイレ行くの? じゃあ私が付き添って…」
「いやグレイス、イリスももう小学校高学年だ。入口でグラディオが待っていれば何の問題もないだろう?」
来た道を戻ろうとするグレイスの腕をやんわりと掴んでそっと引き留める。
「…そっか。まぁ、確かにそうだね」
「そうそう、グラディオ兄さんが外から見張っててくれるから大丈夫だよ!
じゃ、トイレ終わったらオレらはオレらで見る場所探すから、パレードと花火終わったらお土産屋さんの前で集合しよ?
てことで、また後でねー!」