【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第22章 FINAL FANTASYワールド
「何笑ってんだお前ら! こっち見んじゃねぇ!」
「ははっ、ヤベーぞ、キレたベヒーモスが追っかけてくんぞ」
「それは大変だ、チョコボ早く逃げて逃げて~」
「きゃー怖~い! 兄さんばいばーい、まったね~!」
グラディオのリアクションにも、後列のイジリにも散々笑わされて大爆笑しながらカートは降り場へと向かっていく。
「はぁ…はぁ…一人乗りグラディオ、面白すぎた…笑い過ぎて、お腹痛い…」
「後ろも大分盛り上がっていたな。まぁ、本来の楽しみ方とは違うんだろうが…」
カートから降りると、後ろから
「おいお前ら、覚悟は出来てんだろうなぁ…?」
とドスの効いた声が聞こえてくる。
その圧にプロンプトは「ひっ…」と薄く声を吐いたが、ノクトお兄ちゃんとイリスは慣れっこなのか
「はぁ? 覚悟ってなんのだよ。
そもそも先にお前が『やめろ』っつってんのにコーヒーカップ全力で回し続けやがって、
挙句の果てにオレだけじゃなく、具合の悪いオレの大事なダチのプロンプトにまでだらしねぇとか言うからだろーが」
「あん? だらしねーって、本当のこと言って何が悪いん…」
「やめてよ兄さん! 具合の悪い人にあんな追い打ちかけるようなこというなんてありえないでしょ!」
「うっ…い、イリスにまでそう言われるとは…
…わかった、わかったよ、オレが悪かった。もうこれで勘弁してくれ」
「おう。オレは元々このアトラクションでやり返して終わりにするつもりだったし。
プロンプト、さっきは嫌なこと聞かせて悪かったな。
お前も気晴れたか?」
「へっ? お、オレ? あ、オレはもう、作戦バッチリ決まったし、存分に笑わせてもらったし、十分満足!」
「ん。じゃこれでもうお互いチャラな。
そろそろ昼飯いこーぜ。腹減ったわ」