【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第22章 FINAL FANTASYワールド
目当てのアトラクションに近付くと、そこには一際長蛇の列が出来ているのが遠目にも見て取れた。
「わぁ、やっぱり人気なんだね! シフトパス取っておいて良かったー!」
列を成している人達を横目に、シフトパス専用入り口からスイスイと前へと進んでいく。これはなかなかの爽快感かもしれない…!
建物内に着くと、チョコボが大好きなギザールの野菜を手に入れるために冒険する様子が物語風に大きなパネルに描かれていた。
野獣のベヒーモスに出逢ってしまって大慌てで逃げる様子や、その勢いでうっかりキラービーの生息地に足を踏み入れてしまったり…ドタバタとした展開が繰り広げられていて、チョコボには悪いけどそのうっかりさん具合にほのぼのしてしまう。
チョコボ大好きなプロンプトは、熱心にそのパネルを読み上げたり写真を撮ったり、そのパネルで得た知識をノクトお兄ちゃんに話して二人で「すっげー」とか言ってて…こちらもこちらでほのぼのさせてくれる。
「うっわぁ、カートもカラフルでめちゃめちゃ可愛いデザインだね!
えーっと、このアトラクションは、前列2人、後列3人の合計5人乗りのカート、か…。
…ノクト、オレイイこと思いついちゃった…耳貸して!
これを…、その後……で、………させるってのはどう!?」
「へぇ…面白そーじゃん。うっし、それやるぞ」
乗り場が近付いてくると、先頭を歩いていたプロンプトとノクトお兄ちゃんが何か悪そうな顔して内緒話してるのが見えた。
「…イグニス、あの二人、何企んでるのかなぁ?」
「さぁな。周りに迷惑を掛けるようなことじゃなければ良いんだが…」
二人の企みは気になりつつもわからないまま乗り場に到着し、スタッフさんの「何名様グループですか?」の問いに対して
「6人なんだけど、一人チョコボ大っ好きなヤツがいて、じっくり堪能したいっていうから、5と1に分かれて乗りたいんだけど良い?」
とノクトお兄ちゃんが答えた。
「かしこまりました! では先に5名様こちらの列へお進み下さい」