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【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)

第22章 FINAL FANTASYワールド


程なくして、車は今日の目的地FFワールドへと到着した。
駐車場からも見える大きなアトラクションの外観に車内(主に後部座席)のテンションも大きく上がり、いよいよという気持ちが湧いてくる。

車を停めると、後部座席の二人は外の景色を見たさに
我先にとドアを開けて飛び降りるように車外へと出ていった。

グレイスも自分でドアを開けようとしているところに「あぁ、グレイスはそのままちょっと待っていてくれ」と声をかける。

王女として育ったこれまでの経験上、オレの意図を察したのかドアノブから手を離して座り直すのを横目に助手席へと回り

「待たせたな。

さぁお姫様、お手をどうぞ」

そう言って手を差し出してやる。
すると、途端にぶわっと顔を赤くし、咄嗟にノクト達のいる方を向くが、景色に夢中になって興奮して全くこちらを見ていない様子だとわかると

「どうも…ありがとう…」

とおずおずと手を伸ばし、オレの手を取ってくれた。

「ふっ、乗る時も思ったんだが、随分と初々しい反応だな? 車の乗り降りのエスコートなんて、グレイスにとってはいつものことだろう?」

「ドアの開け閉めはまぁ…そうなんだけど…

手を差し出されながらお姫様なんて呼ばれるのは初めてなんだもん…。

しかもそれをイグニスがしてくれるってことが私にとっては大きいの!
他の誰でもないイグニスにされたら…嬉しくて、照れちゃうよ…」

「…おまえってヤツは…」

発する言葉の可愛らしさや素直な物言いに、愛しさのあまり抱きしめたくなる欲求を何とか抑え、グレイスの腕を優しく車外へと引き上げ、グレイスが立ち上がったところで手の甲にキスを落とす。

「ちょっと…! どこで何して…!」

「何って…敬愛のキスだが? いいだろう、どうせノクト達も見ていない。

本当はこの手も離したくないんだが…今日のところはここまでにしておく。
手が離れているからって、一人でふらふらして迷子になるんじゃないぞ?」

「もう…! そ、それは子どもじゃないから大丈夫!」

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