【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第22章 FINAL FANTASYワールド
眠そうにするノクトの世話をしながらも、三人身支度を整え、約束の時間にグレイスの部屋へと迎えに行く。
こちらはちゃんと起きていてくれたようで、チャイムを鳴らすと「はーい、今行くね~」と機嫌の良さそうな声が返ってきた。
少しの間を空けて玄関ドアが開き
「みんなおはよう! 迎えに来てくれてありがとう」
と満面の笑みのグレイスにこちらが出迎えられる。
今日の予定を楽しみにしていてくれたのだろう、その笑顔もとても眩しいのだが、だが、それ以上に…
「はよ。ん? グレイスいつもと雰囲気違くね? パンツなの珍しいな」
「おっはよーグレイス! わぉ、生足がまっぶしーい!!」
…そう。そうなのだ。
今日のグレイスの服装は、張りのあるコットン素材の真っ白なショートパンツ型のコンビネゾンで、そのパンツの丈がかなり…短いのだ。
足元はローカットのスニーカーで、日々の訓練によって程よく引き締められたすらりと伸びた脚を惜しげもなく披露している。
普段、制服ではハイソックスが指定だし、私服でも品のある女性らしい格好をしていて、ここまで素足を露出したところは見たことがなかった。
全体的にカジュアルなデザインながら、しっかりとした襟が付いているのと、程よく厚みのある素材感、全体的に真っ白な色使いが相まって清楚な印象に見せるデザインがグレイスによく似合っている。
共布ベルトでウエストマークされた腰はグレイスの華奢なスタイルを強調させ、
襟元や袖にアクセントに入っている差し色のネイビーが、一層グレイスの白くて美しい肌を際立たせていた。
「あ、うん、私スニーカーに合う服って全然持ってなくて、最初はロングスカートとかで探してたんだけど、ヴァニラに相談したら『遊園地ならパンツの方が動きやすいんじゃない?』ってこの服勧められたんだ。
…イグニス? ぼーっとして、どうかしたの?
あ…もしかしてこういう格好良くなかった? もっと王女らしく落ち着いた服装の方が良かった?」
グレイスの目新しい服装に惚けていたオレの心中を心配する声にようやくハッとする。
こんなことを言わせてしまうなんて、オレはどれ程動揺していたのか…我ながら恥ずかしい。